Chika Sagawa In Translation

左川ちかトリビュート 1911−

日時|2023年8月11日(金祝) 15:00-18:00(14:45開場)※延長あり
会場|theca(コ本や内)
住所|〒162-0801 新宿区山吹町294 小久保ビル2F
料金|2,000円(学生 1,000円)別途ドリンク代 500円
【アーカイブ映像チケット】 1,000円 ご購入はこちら(https://sagawachika-tribute-archive-02.peatix.com※2024年1月末まで販売いたします。
予約|https://sagawachika-tribute.peatix.com
定員|20名
WEB|http://honkbooks.com/sagawachika-tribute
お問い合せ|honkbooks@gmail.com(担当:青柳)

企画|思潮社
主催|コ本や honkbooks

第一部「左川ちかを翻訳すること」
出演|菊地利奈、中保佐和子、中村和恵(動画での出演)、藤井一乃(司会)

第二部「トリビュート・バイリンガル朗読会」
出演|唐作桂子、小磯洋光、カニエ・ナハ、青柳菜摘(司会)


近年、フェミニズムの文脈でも再評価の機運の高い左川ちか。「早稲田文学 女性号」で紹介され、昨年は『左川ちか全集』(書肆侃侃房)の刊行でもちょっとしたブームになりました。今回は、3月末に刊行された『対訳 左川ちか選詩集』(キャロル・ヘイズ共訳、思潮社)の出版を記念して著者の菊地利奈さんと、2015年に英訳詩集『The Collected Poems of Chika Sagawa』を刊行され、話題となった中保佐和子さん、いま詩以外のジャンルでも幅広く活躍される詩人のみなさんにご参加いただき、本イベントを開催いたします。

左川は、1930年代に北園克衛らとの交流を通じて、シュルレアリスム、ダダイズムといったモダニズム運動の影響を受けながら、24歳の若さで亡くなるまで精力的に作品を書き続けました。ジェームズ・ジョイスの翻訳によって活動を本格的にスタートさせ、同時に自身の創作を開始した左川にとって、翻訳と詩作は両輪でした。その作品は、時代背景や詩人の来歴を知らなくても、100年以上の歴史を飛び越えて私たちの胸にダイレクトに届く直接性を持っています。

第一部では、「左川ちかを翻訳すること」をテーマに菊地さん、中保さんによるリーディングとトーク(中村和恵さんは動画でご出演予定)、第二部では、日本語と英語のみならず、詩と翻訳、美術と詩をジャンル横断的に活動されている唐作桂子さん、小磯洋光さん、カニエ・ナハさん、青柳菜摘さんによる、詩と翻訳をめぐる新作詩を交えた朗読会を行います。


左川ちか(さがわ・ちか)1911-1936
詩人・翻訳家。北海道余市町出身。病弱な幼少期を過ごす。庁立小樽高等女学校で英語教員の免許取得後、兄・昇と友人の伊藤整を頼って上京。10代で翻訳家としてデビュー。1932年、ジェームズ・ジョイス『室楽』の翻訳を刊行する。並行して自身の創作をスタートさせ、詩誌『詩と詩論』『椎の木』『マダム・ブランシュ』などで活躍した。24歳の若さで亡くなるまで、90篇弱の作品を残す。没後、伊藤整によって『左川ちか詩集』(昭森社、1936年)が刊行される。


出演者プロフィール

菊地利奈(きくち・りな)
滋賀大学教授、キャンベラ大学客員准教授。近現代女性詩、現代アイルランド詩、比較文学。著書に日英対訳選詩集『Poet to Poet: Contemporary Women Poets from Japan』(ジェン・クロフォード共編、Recent Work Press、2017年)、『Pleasant Truobles 喜ビ苦シミ翻ル詩:日豪対訳アンソロジー』(川口晴美監修、菊地利奈編訳、Recent Work Press、2018年)、「現代詩手帖」2023年3月号「川口晴美、シスターフッドの未来」川口晴美氏と対談。

photo ©Mizuho Fukahori

中保佐和子(なかやす・さわこ)
詩人、ブラウン大学教授。主に英語で創作活動を行う。著書に『Some Girls Walk Into The Country They Are From 』(Wave Books)、『Pink Waves』(Omnidawn)、『The Ants』 (Les Figues Press)、『Texture Notes』(Letter Machine Editions)、『The Collected Poems of Chika Sagawa』(Penguin Random House)、『Mouth: Eats Color – Sagawa Chika Translations, Anti-translations, & Originals』などがある。エリック・セランドと共同で、20世紀の日本の詩のアンソロジーを準備中。

photo ©Mitsuo Okamoto

中村和恵(なかむら・かずえ)
札幌出身。東京、モスクワ、メルボルン、道東などに移り住む。詩人、明治大学教授(英語圏文学・近代日本文学・比較文化)。東京大学大学院(比較文学比較文化)博士課程中退。ストーリーやエッセイの書き手でもあり、自称「ことばつかい」。著書に『降ります』『地上の飯』(ともに平凡社)、『日本語に生まれて』(岩波書店)、詩集『トカゲのラザロ』『天気予報』(ともに紫陽社)、訳書にアール・ラヴレイス『ドラゴンは踊れない』(みすず書房)、トレイシー・K・スミス『火星の生命』(平凡社)など。

藤井一乃(ふじい・かずの)
お茶の水大学文教育学科卒業、同大学院文教育学部人間社会科学科単位取得退学。中学校社会科教員免許、学芸員資格取得。2000年より思潮社にて詩集出版に携わる。2016年から19年まで「現代詩手帖」編集長、現在、書籍編集長。これまでに400冊以上の詩集を手がける。高志の国詩歌賞(富山・高志の国文学館主催)選考委員。

カニエ・ナハ
2008年より「現代詩手帖」「ユリイカ」へ投稿を始め、10年「ユリイカの新人」、15年「エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉」、16年詩集『用意された食卓』で第21回中原中也賞に選ばれる。朗読パフォーマンス、アーティストとのコラボレーション、同時代の詩人たちの手製詩集を制作するプロジェクト等、詩を軸に様々な活動を行っている。

唐作桂子(からさく・けいこ)
東京大学文学部美術史学科卒業、同大学院人文社会系研究科修士課程修了。出版社勤務のかたわら、詩を書きはじめる。学生時代から写真も撮る。詩集『断食の月』2010年、『川音にまぎれて』2013年(ともに書肆山田)、『出会う日』2022年(左右社)。現在はフリーランスで詩関連を中心に校正・編集等に携わる。精神保健福祉士、社会福祉士としても活動中。

小磯洋光(こいそ・ひろみつ)
翻訳家・詩人。イースト・アングリア大学大学院で文芸翻訳と創作を学ぶ。訳書にアン・カーソン『赤の自伝』(書肆侃侃房)、テジュ・コール『オープン・シティ』(新潮クレストブックス)、グレイソン・ペリー『男らしさの終焉』(フィルムアート社)。共訳書にアーシュラ・K・ル=グウィン『現想と幻実 ル=グウィン短篇選集』(青土社)。『現代詩手帖』やアメリカの『Poetry』などに詩を発表している。

illustration ©Izumi Shiokawa

青柳菜摘(あおやぎ・なつみ)
1990年東京都生まれ。アーティスト。あらゆるものの成長過程を観察する上で、いかに表現することが可能か、リサーチやフィールドワークを重ねながら、見ているものがそのまま表れているように経験させる手段と、観客がその不可能性に気づくことを主題として取り組んでいる。近年の活動に個展「亡船記」(十和田市現代美術館, 2022)、詩集『そだつのをやめる』(2022)第28回中原中也賞受賞。コ本や honkbooks主宰。

photo ©wada shintaro