三浦秀彦個展「モトトナル モノノアリヨウ」本の可能態について

本屋と展示空間が混じり合う「コ本や honkbooks」で「本」についての展示を開催いたします。

この展示は、長い歴史を持ち身近な存在である「本」を問い直し、物質として存在する情報の束、塊、群としての「ありよう」を再解釈し、単に書かれた記号を読解するという行為を超えて、その時々で意味が発現する道具/ 方法としての本の形式を提示することを狙いとしています。

三浦秀彦は、創作活動の源流にあることや日常の認識についての考察、個人的な経験や気づきなどについてのテキストを書いていましたが、その内容を体感的に伝達するためには、一般的な本の形式では不十分であることに気づき、内容に呼応した特殊な本の形式を検討し始めました。その試行錯誤の結果、生まれたいくつかの本の形式を用いて、新たな本のありようを示しています。

これらの本の形式は、本を読むという行為自体を変性させるものであり、文字という記号の読解を超えて、今ここでの体験が生成する意味を作り出し、動的な思考の遊具となることを目指しています。電子的な書籍やWebコンテンツなど非物質的な情報の群とも対照的で、手の中でかたちをかえ、触覚や動作と連動して文字や図像を読み解く感触は新鮮なものとして感じられるでしょう。

本は、語源的に草木の根に近い部分をさし、根本や基本、元となるものを意味していました。そのような起源を辿りながら、形式と内容を等価に見做し創り出された本たちが様々な眺めを発現することを願っています。

トークイベント|作ることの詩学
日時:9月22日(金)17:30-19:00
話す人:三浦秀彦、ゲスト:青柳菜摘、モデレーター:高橋裕行
今回の個展に至る経緯と作ることの源流にある「モトトナルモノ」について、アーティストの青柳菜摘さんとともに自由に話をしたいと思っています。

会期|2023年9月15日(金)-24日(日)
休業日|19日(火)、20日(水)、21日(木)
時間|12:00-20:00(最終日-18:00)
会場|theca[コ本や内]〒162-0801 新宿区山吹町294 小久保ビル2F
入場料|無料
お問合せ|hidehikomiura@icloud.com (担当:三浦)
WEBwww.hidehiko-miura.com
企画協力|高橋裕行
主催|帆走と滑空


プロフィール

三浦秀彦 Hidehiko Miura                         

1966年岩手県宮古市生まれ。1990年代より地平線や地形、大気をテーマに身体性やインタラクションを意識したインスタレーションの制作と発表を続ける。ヤマハ株式会社デザイン研究所勤務後、1997年渡英、ロイヤル・カレッジ オブ アート(RCA) ID&Furniture(MA) コースでロン・アラッドやアンソニー・ダンに学ぶ。2000年クラウドデザイン設立。プロダクト、家具、空間、インタラクション等のデザインの実践と実験を行い、日常の中にある創造性や意識、モノと場と身体の関わりについて思考している。

略歴
1990年 千葉大学工学部工業意匠学科卒
1992年 同大学院修了
1992年 ヤマハ株式会社入社、デザイン研究所勤務
1997年 ロイヤル・カレッジ オブ アート(RCA) ID&Furniture(MA) コース
2000年 クラウドデザイン設立

Exhibitions
1991年「window-frame-horizon」(個展) ギャラリー現(東京)
1996年「最も遠くにある音に耳を傾け、それに音をつけ加えてみる。」(個展) 
    Gallery Canolfan(名古屋)
2001年「大気の地形にそって」(個展) Gallery Art Space ( 東京)
2004年「等高線を辿って」日本科学未来館(東京)
2004年「Tube/Cave」BankArt 馬車道(横浜)
2012年「花をうつす、いきられた部屋」旧柳下邸(横浜市)
2014年「Sound Vessel」(MEDI-ARTz Zushi 2014 出展作品)
2017年「地形と大気の前意識」(個展) BOOKSHOP Kasper (葉山・神奈川)
2019年「風の祖型」(個展) 逗子文化プラザさざなみホール(逗子・神奈川)
2022年 物的対話「ひろいもの」(個展) calamari (逗子・神奈川)